超臨界炭酸ガス発泡押出機

樹脂への溶解度に優れ微細発泡を可能にした次世代の発泡技術
近年、自動車や家電等の業界ではITやIoTの飛躍的な発展により、大容量の情報を低ノイズで送れる通信ケーブルの開発が求められています。 本技術は、これらの要求を解決するため、二酸化炭素を超臨界状態で使用し、気泡を微細化することによりケーブルの発泡ケーブルの細線化を実現することを目的に開発しました。
※本開発は、戦略的基盤技術高度化支援事業(通称:サポイン)平成27年度採択研究開発プロジェクトに基づきます。
<通信ケーブル断面図の細線化>
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製品の特長・紹介
1.ガス注入方法は溶解ユニットを使用したタイプとシリンダー部より直接注入するタイプの2通りの方法で、用途や樹脂、押出形状などによりご提案が可能です。
2.樹脂への溶解度は窒素ガスと比較して約5倍。
※ポリプロピレン樹脂200℃/15MPa時の溶融度10%(N2ガス:2%)
3.気泡径が10~50μmと超微細発泡が可能なため、被覆表面が滑らかでケーブルの屈曲性も優れています。
※化学発泡時の気泡径:200~500μm、N2ガス発泡時の気泡径:50μm前後
4.ガスの注入圧も常用20MPa(MAX.30MPa)と窒素ガスに比べて、低圧で注入することが出来るため、安心してご使用になれます。
※N2ガス注入圧力: 50MPa(MAX.70MPa)
発泡被覆断面のSEM画像
HDPE樹脂に超臨界二酸化炭素を約6wt%含侵・拡散させφ0.3mmの導体(銅単線)に線速100m/minの条件で被覆したものを、凍結割断にて断面サンプルを採取しSEM観察したものです。
①成形中にインライン計測器により採取されたデーターでは、被覆外径はφ1.26mm、静電容量は55~60pFで低誘電率化が達成できていると考えられます。
②X線CTスキャン解析の気泡径分析結果では、平均値、中央値、最頻値はおおよそ35~45μmの範囲に分布しています。
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