株式会社三葉製作所

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縦型シリコーンゴム加硫ライン

近年シリコーンゴム材は他の物質と化学反応を起こし難い、無臭、耐熱性、耐寒性、柔軟性などの特性が評価され、従来の工業製品用外にも電子部品や食品、医療などの様々な分野の製品に使用されております。
三葉製作所では、上記の分野で使用されているチューブや異形品を押し出しから加硫まで連続して生産できるシリコーンゴム加硫ラインを取り扱っております。
こちらは製品のサイズや形状に合わせ、横型シリコーンゴム加硫ライン(横方向押出)と縦型シリコーンゴム加硫ライン(上方向押出)の2通りの製造設備を取り揃えております。

製品の特長

【特 長】

上方向に押し出されたワークを無接触で加硫するため、ベルトやガイドロールなどの跡が付きません。ヘッドから押し出された形状のまま加硫するため、製品自重による潰れや変形が最小限に収まります。

【適した製品】

  • 自重による潰れや変形が懸念される薄肉製品
  • ワーク表面に凹凸面がある異形製品
  • 真円度の厳しいチューブ

1.シリコーンゴム押出機

  • スクリューサイズ20㎜~120㎜と豊富なラインナップからお客様の生産条件に合わせお選びいただけます。また30㎜以上では各サイズともにベントタイプも準備しております。
  • 二層や三層など多層押出にも対応しております。
  • シリカの含有量が多い場合は、スクリューやシリンダーに各種の耐摩耗材質を選定することで摩耗の低減が可能です。
  • メタルタッチによる色付き対策を施しておりますので、半透明や白色のシリコーンゴムの吐出時の変色を防ぎます。
  • 架橋反応の早いシリコーンゴム用として、シリンダー内でのせん断発熱を抑えた低温押出用のスクリュー形状も取り揃えております。

2.材料供給装置

  • 押出直前にお客様の方でオープンロールや加圧ニーダーで加硫材を入れ、B練りした塊のまま投入いただくだけで、最適な幅のリボンを自動で押出機に供給することが出来ます。
    これにより人手による材料の投入サイズでの切断や投入口で作業者が待機する手間を削減でき、省人化に繋がります。

安全対策

火災対策として、炉内に窒素ガス発生装置(オプション)を取り付けが可能です。

付帯装置

加硫後の製品を次工程や出荷形態に合わせて、長尺物はドラムへの巻取機、短尺物は定寸にカットする切断機など様々な要求に合わせた付帯設備を準備しています。

2-2.縦型加硫槽

  • 炉内雰囲気温度500℃の遠赤ヒーターを使用することにより加硫炉入口側(下側)近くで表面を硬化させることで、製品の切れや伸びを最小限に抑えております。
  • ワークの全周での温度ムラ対策として、ワークとヒーター間の距離を一定に保つために円筒ヒーターを採用しております。径の違いによる芯ズレ対策には、上部の群生ローラー位置を調整する機構(特許取得済)を備えています。
  • 群生ローラータイプを引取機構にすることで、加硫時や発泡時の膨張による伸びを吸収しております。

2-3.横型加硫槽

  • 遠赤ヒータータイプと熱風発生装置を使用したHAV方式の2種類より、加硫条件に適した方式をご提案いたします。
    [赤外線ヒーター式]
    炉内雰囲気温度を500℃の高温に設定できるため、加硫反応が促進されることでライン速アップに繋がります。
    [HAV方式]
    炉内温度は230℃以下と低温ですが、空気が熱媒体となりワーク表面の均一な加熱が可能なため、セルの均一性を必要とするスポンジ製品に適しております。
  • 引取張力の低い細物製品や中空品などを、加硫炉内に設置したエンドレスベルト上に載せて搬送させております。

3.LCM加硫槽

溶融塩を触媒とする加硫方式で空気に触れない為、パーオキサイド(有機過酸化物)加硫剤を使用した加硫にも効果的に用いることができます。
他方式(UHF、HAV、PCM)に比べて発生ガスが少なく、空気に触れずに加硫するので酸化・劣化が少ないことが特徴です。
熱媒体が液体のため温度コントロールが容易であり、またワーク全周にムラ無く均一に昇温することが可能です。

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